真詩 やさしさ
【やさしさ】
夕暮れ
夜明け前
この辺りの時間が
好きだ
悲しみの近くに
やさしさを置ける
きみが好きだ
nubania
ヌーバス語録 自由
【自由】
星と星は
近い
すぐ隣
とか
言う
言える
それが自由
nubania
真詩 パターン
【パターン】
よくあるパターンじゃないってこと
初夏だったら他の
例えば上昇気流を
読むべきで
おろかさのパターンは
僅かばかり
僅かばかりの愚かソング
僅かばかりの愚か本
僅かばかりの愚かな教え
購買意欲を引っ提げて
僅かばかりのパターン
初夏だったら
静かに嬉しい
パターンで
nubania
真詩 どうだか
【どうだか】
正直言って梅雨だ
本屋に傘畳んで入るなんて
こっけいだ
新刊という
hope でさえ
梅雨はどうだか
nubania
真詩 島夏
【島夏】
浜に下りる途中
まっすぐな
木があって
いや、すこし傾いているか
いや、傾いているのは世間
そこで
少し御辞儀をして
通り過ぎた
nubania
真詩 抱き寄せて
【抱き寄せて】
宇宙の渚
波寄せて
人として人を
抱き寄せて
じっとして
永遠を喜ぶ
nubania